こんにちは、副院長です。
お仕事でのストレスについて相談に来られる患者さんがとても多いです。
皆さん本当に多岐にわたった相談をされますが、その中で特に多い相談内容は、
- 「仕事にやりがいを見出だせない」
- 上司から理不尽な物言いをされる(パワハラを含む)
です。
1「仕事にやりがいを見出だせない」について
仕事内容に興味がわかないが安定しているから、今辞めたら次に仕事が見つかるかわからないから、やりがいがないなんて不満を言ったら不謹慎だから、生活がかかっているから辞めるわけにはいかない、など様々な声が聞こえてきます。
私はクリニックのお仕事の他に、産業医としてのお仕事もしています。
ある日の産業医面談で、
と相談を受けました。
仕事の目的をどこに設定するかによって、この答えは自ずと変わってくると思います。収入が安定していて、しかもやりがいを感じられれば理想的です。しかし、現実世界において自分の置かれている状態が常に理想的であるとは限りません。皆さん色々と考えたり悩んだり、やってみたりやらなかったりして、着地点を見つけていくパターンが多いようです。
やりがいは感じないがとりあえず仕事に安定を求めるのか、不安定だけど面白さややりがいを求めるのか、はたまたどちらでもない第三の選択肢なのか。
やりがいを得て働くというメリットよりも、リスクとをとることで不安定になってしまう心配の方が上回る場合は、とりあえず現状維持というのも一つの選択となるかもしれません。
産業医面談で相談されたその方は、相談時の様子から「安定」を確保し、現状を維持しながらもモチベーションをどう保てばいいのか悩んでいる様子でしたので、
と提案しました。その方の場合は、「そうかー」と納得された様子で、少し明るい表情で帰っていかれました。
仕事に対するやりがいを見出だせず、今後について悩んだ時は、職場における自分自身の1年後、5年後の姿を想像してみましょう。その時、頭に浮かんできたイメージというのは、自分でもどうしたいのかわからない時の一つの判断材料として有効です。(パワハラを受けて辛い思いをしながら仕事を続けている人にも言えることです)
もう一つは、悩んだ時は選択肢1と選択肢2間についてセルフディベートをしてみることです。選択肢1のメリットとデメリット、選択肢2のメリットとデメリットを表に書き出してみる、そこで当面どうしたいかという選択肢を決めたり、その選択肢をいつ頃にもう一度振り返って悩むのか・・など、まずはとりえず書き出してみることです。
「書く」という作業は紙とペンさえ用意すれば簡単にできる上に、頭を整理する上でとても役に立ちます。