院長です。
週末は、東京に行っていたんですが、ある製薬会社のすごい薬の説明を聞いてきました。
まだ発売前で、いつ発売されるかわからないというその薬、アルコールを飲みすぎるのがやめられない人が、アルコールを飲む1時間前に服用すると、飲む量が減る!というもの。いざとなったら飲酒中に服用してもいいというから、なんて服用しやすいこと! 🙂
ライフデザインドラッグみたいですが、保険診療で手に入るようです。
アルコールを飲みすぎると、不眠症やうつ病などのリスク、更には事故や認知症などのリスクも高まります。いいことは、一つもありません。
その薬、爆発的に売れるような気がします。
その製薬会社は、一般の内科の先生などでも処方できるように・・・と考えているので、その薬は、アルコール依存のプライマリ・ケアに重要な役割を果たしそうですよね。
発売になったら、当クリニックでも、必ず処方できるようにします!
ところで、いきなりですが、たんばく質のことを考えていますか? 🙄
私は、最近、一日の半分くらいは、たんぱく質のことを考えています。
うちのクリニックの診察で、たんぱく質を摂ってください!と言っている、アレです。
うつなときの食行動は、甘い物などの炭水化物が多くなり・・・そして、運動量が低下するので、筋肉量が減少し・・・さらに、からだがだるくなって、元気がなくなって・・・という悪循環に陥るものです。
不安やゆううつなときは、脳の中のセロトニンが低いことが知られています。セロトニンの前駆物質は、アミノ酸のひとつであるトリプトファンというものですが、研究では、うつ病患者さんはトリプトファンも低い傾向であることが知られています。(かつて、日本人の不安やうつにセロトニントランスポーターの型が関係しているという研究もありましたが、最近では、否定されてきているようです。)
セロトニンが低いから、セロトニンを増やそうというのが、抗うつ薬の目的です。うつ病でもパニック障害でも強迫神経症でもセロトニンを増やしましょうと。けど、なるべくなら、薬任せじゃなくて、自分でできるケアのレパートリーも増やしたいですよね〜
あなたのできるセルフケア!
そう!たんばく質を摂って、トリプトファンを増やすのです!!
たんぱく質を摂れば、
- 不安やうつが軽くなる
- 思考力や集中力があがる
- セロトニンからメラトニンが合成されると、睡眠リズムが改善する
さらに、身体的にも様々なメリットが!
- 美肌、美髪、美爪などに関与
- 筋肉をつくる(ボディビルダーもたんぱく質好きですよね)
- 免疫機能を高める
もしかしたら、ベンゾジアゼピンの減薬時にも、たんぱく質摂取は有用かも・・・
なお、たんぱく質をアミノ酸に分解するのに、ビタミンB6も必要ですから、一緒に摂りましょう。
栄養療法で不安やうつが治るとは言いませんが、かなりいい線を行っている!と思います。
たんばく質は様々な食品から摂ることができますが、おすすめは、プロテインです。ボディビルダーが飲むアレです。メンタルヘルスケアのためにもプロテインをおすすめします。プロテインは、原材料により種類があります。私は、大豆からできたソイプロテインで、ひどい便秘になるので、ホエイプロテインを愛飲しています。
私は、毎日プロテインを飲んでいるのに、この週末、東京にプロテインを持って行くのを忘れました。大丈夫だろうか、大丈夫だろうかと、不安になっていたので、なるべくたんぱく質の多い物を食べてしのいでいました。
アルコール依存ならぬプロテイン依存かもしれません 😆
治す薬はありませんね・・・ 😛