院長です。
風邪気味で、寒気がして。風邪薬は効きませんから、いつも熱い緑茶をがぶ飲みしています。皆さんも風邪を引かないように…
ユーチューブに、とっても考えさせられる動画がありますので紹介させてください。
この動画を見終わって、特定機能病院、総合病院、個人病院、クリニックと渡り歩いてきた私の経験からすると、あるある!ってことばかりでした。同じようなケースに遭遇したとは、何度かあります。私もその時は「ヤブ医者だ!」と思われたのかもしれませんね。
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私の親族にうつが居まして、もうすっかり治っているのですが、他の病院で、依然として多剤大量処方されていました。親族なので、治療には口出しせず、10年以上、見守っていました。
しかし、私がクリニックを開院してから、「処方してやるよ!」ということになって、あらためて処方せんをみてみると、、、胃薬数種類、抗パ薬大量、お決まりのデパケン、眠剤4種類など..ほんとうに、もう大量でした^^;
日中は、ぼーっとしていて、手が震えていて、体重もかなり増えて、動作緩慢、倦怠感。感情鈍麻の状態で、喜怒哀楽がない。能面。うつ状態ではありませんが、簡単に言うと、薬のせいで鎮静がかけられている状態です。
紹介した動画の途中で同じようなくだりがありましたが、「薬を減らされると、かえって、不安が現れたり、不眠になる」と、減薬に抵抗されますし、ヤブ医者だと思われたのかもしれません。
すくなくとも、常用量依存の状態となっているベンゾジアゼピン(安定剤と睡眠薬です)を減薬することは、離脱症状に耐え、時間のかかるものです。患者さんにも、忍耐強く頑張ってもらう必要があります。デパケンについては、うつの補助的治療として使用される場合がありますが、現在では、治療効果のエビデンスは高くありません。かえって、振戦、体重増加等の副作用が心配です。
今現在、半年で、薬を1/3まで減らし、睡眠薬は2剤、デパケン、胃薬、抗パ薬は中止しました。認知機能も改善傾向、身体能力も回復傾向です。よかったです。いやほんとうに。
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紹介したこの動画、作った方に感謝をしたいくらいです。ほんとうによく表現されています。
当クリニックでは、過重労働の末、うつ状態になって、来院される方が何人もいます。私は産業医の経験もあるので、診断や治療だけではなくて、患者さんに、働き方や休み方についてもアドバイスしています。まずは「自宅療養」したら、とすすめることがあります。休むだけで、ココロの緊張感から解放されることがあります。
ですので、初診の時から、抗うつ薬など数種類をドーンと処方することは、私の場合、滅多にありません。まずは、少量です。
多剤大量処方って、よくないですね。